2005年01月25日

『ハウルの動く城』私的考察4

ほとんど趣味のようになっている、『ハウルの動く城』私的考察。
第4回目です。

今回はやたらとファンの多い「カルシファー」について。

超ネタバレです。


注)
これはあくまでFM個人の私的な考え・洞察によるものです。
ほかの見方も当然存在します。各人の考えに正しい・間違い
のレッテルを貼るつもりはありません。
イチ☆意見として、こういう見方もあるのね、くらいにお読みください。
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「ひねくれカルシファー」

私の周囲でダントツ人気なのがカルシファー。
「自分には価値がない。」そういう思いで、自分を動かしている、
カルシファーはそういう思考の象徴です。

カルシファーはハウルの城(心)の原動力。
火の悪魔で強大な力があるはずなのに、ハウルの心臓をほしがったばかりに
暖炉に縛り付けられ、自分の力は城を動かす程度とあきらめている。
友達にしたら、きっとうざいくらい、「俺なんか俺なんか」といいまくるけれども、
実際その「おれなんかどうせ、嫌われ者の厄介者」というカルシファーが、
ハウルのぐちゃぐちゃの心を支え、動かしているのです。

そんなカルシファーを、ソフィーは手放しでほめます。
「城を動かしてるなんてすごい」と。ひねくれた自分を嫌う心を溶かすには、
誰かに手放しで認められることが必要。そういうメッセージが読み取れます。

カルシファーはソフィーの心臓(心)もほしがります。
何かを代償にしなければ、火を起こせない。だから心をくれと要求しますが、
ソフィーは心ではなく髪を与えます。それでもカルシファーは火を起こします。
これは「自分の心を守るために、心を売り渡さなくたっていい」というメッセージでしょう。
愛する人を守るときですら、自分の心を売り渡さなくてもいいのです。

カルシファーは手放しでほめられ、どんないじけた発言を繰り返しても
存在を否定されず、結果与えられたものが髪の毛という、
自分が本当にほしいものとは違うものでも、皆を助ける為に動きます。
そして呪いが解けたとき、呪いのせいで仕方なく城を動かすのではなく、
自主的に「城にいること」を選択します。

思うに…

「自分が嫌い」という気持ちは、本当の自分を売り渡していることとも取れます。
その気持ちが、自分を荒地にさまよわせることになるのだとも。
でもカルシファーのような否定的な感情も、そのまま城に残ることからも、
存在を否定されていません。

自分が嫌いという感情があってもよい。
けれど、自分が嫌いって気持ちで動いちゃいけない。

そういうことなんだと思います。


次回はいよいよハウルへ突入。

関連ページ
『ハウルの動く城』レビュー
ハウルの動く城』私的考察1
『ハウルの動く城』私的考察2
『ハウルの動く城』私的考察3
『ハウルの動く城』私的考察4
『ハウルの動く城』私的考察5
posted by FM at 13:38| 東京 ☀ | TrackBack(2) | Howl's Moving Castle | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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ハウルの動く城
Excerpt: 荒地の魔女に魔法をかけられておばあさんにされてしまったソフィーと悪魔と契約をした魔法使いハウルのラブストーリー。 始まってすぐに思ったのは、ソフィー(若いとき)のキャラクターと声が全くマッチして..
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Tracked: 2005-01-25 20:46

『ハウルの動く城』 ☆☆☆☆
Excerpt: 『ハウルの動く城』は、おばあちゃんの物語です。 おばあちゃんの名前は、荒野の魔女。 この映画でぼくが一番好きなキャラクターです。 彼女は、昔は立派な魔法使いだったのですが、 ..
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